過去に浸る癖

私はすごく狭い世界で生まれ育ってきたのでした。

幼稚園から高校卒業まで同じクラスで、ほとんどみんなが幼なじみ、みたいなそういう世界です。

子どもから大人になるまで一緒にいたけどその中でもやっぱり色々あったのでした。

いくら何年一緒のクラスで過ごしても仲良くならない人はやっぱり仲良くならなかったし、仲良い人とはずっと仲良かった。

合う合わないってやっぱりあるんですね。

そういう限られた狭い人間関係の中にも少なからず恋愛感情というものも生まれていました。

私もそうだった。

小学校、中学校と、好きになった人は何人かいたけど、、

高校生の時好きになった人のことは28歳が近づいた今でも深く心に突き刺さったまま、色あせることなく未だに心をかき乱している。

 

中学の時、近くの学校と合併して、クラスの人数が10人くらい増えた時、その人はやってきた。

そいつはわけわからんくらい女子にモテていた。

こんなあからさまにモテる人を初めて見た。

私が初めてその人のことを見たのは小6の時

他の男の子からは感じたことないような、強い存在感、というかオーラみたいなものを当時感じた。

他の女の子もきっと、彼のそういうところに惹かれたんだと思う。

思春期の中学生の教室で、休み時間になるたびに、その人の机の周りには常に女の子がいた。

私はそれを遠巻きに見ていたのでした。

気に入らなかった。

モテるその人も、もてはやす女子たちも。

だから私は近付かなかったし、どこかで、他の女の子とは違うんだってことをわかって欲しかったんだと思う。私もみんなと同じなのにね。

その人がクラスにいる毎日が日常になって、周りの女の子たちも少し落ち着いてきた頃から、私もその人と少しずつ話せるようになってきた。

自分がイメージしていたその人と実際のその人は少し違い、わりとおしゃべりで、明るくてふざけるタイプだった。

クールで大人な人間なのかと思ってたからなんか拍子抜けした。

なんだよ。意外と話しやすいじゃん。

なんか笑えた。

そこからその人と一気に仲良くなり、まんまと好きになっていたのでした。

 

いつ頃だったかな。中2の半ばだったかな。

クラスで一番モテる女の子がいたんだけど、その子と付き合いだしたって知った。

痛かったなーー

傷つきたくなくて、そこから引いてった。

彼女がいるのに片想いするなんて無理だった。

その頃はまだ自分の頭でコントロールできるくらいの気持ちだったんだと思うよ。

なんとなく私にも他に気になる男の子ができた。

その人はあいつの一番の親友くんだった。

そっからその人とは少し距離ができたのでした。

 

そのまま中学を卒業し、高校生になった。

高校に入るとその人は彼女と別れた。

彼女が別の高校に入ったから。

別の高校に進学した子はわりと多くて、クラスの人数は10人弱減り、30人ほどになってた。

中学生と高校生って全然違う。

高校に入るとみんな少しずつ落ち着いてった。

気付くとあの人の周りに女の子はいなくなってた。

1人で過ごしている姿が多く見られるようになってた。

なんとなく気になった。

私はといえば、高1の秋頃、生まれて初めて男の子に告白され、嬉しくて、好きって思ったことなかったのに付き合った。

他に好きな人がいたのに付き合ったことを後悔し、結局2ヶ月弱で別れた。

今思い返しても申し訳ないことした。

 

結局高2になるくらいまで私は、あの人の親友くんのことが好きだったんです。

でもある時、あの人に言われた。

「俺はお前にあいつのことを好きになってほしくない。」

なんという思わせぶりな言葉、、

結果私はあの人と親友くんの2人の間でしばらく気持ちがゆらゆらと揺れていたのでした。

そして高2の夏いつのまにかもうどうしようもなくなったあの人への気持ちに気付いた。

16歳。

そこから10年以上たった今、、

色々あったけど続きはまた次回、、